トロツキーと野生の蘭

「他の人びとに対する自分の道徳的責任を、何であれ自分が心を尽くし魂を尽くし精神を尽くして愛している特異な物事や人物に対する自分の関係にまで結びつけようとする誘惑は、むしろ退けようと努めるべきなのだ。この二つが偶然一致する人びとも中にはいるだろうーたとえば、神への愛と他の人間への愛とが不可分であるような幸運なクリスチャンとか、社会正義のことを考える以外は何ものにも心を動かされない革命家の場合のように。しかし、それらが一致しなければならないわけではないし、一致させようと懸命になりすぎるべきでもない」(リチャード・ローティトロツキーと野生の蘭」『リベラル・ユートピアという希望』)