2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

個人主義

「(個人主義とは)党派心がなくって理非がある主義なのです。朋党を結び団体を作って、権力や金力のために盲動しないという事なのです。それだからその裏面には人に知られない淋しさも潜んでいるのです。既に党派でない以上、我は我の行くべき道を勝手に行…

トロツキーと野生の蘭

「他の人びとに対する自分の道徳的責任を、何であれ自分が心を尽くし魂を尽くし精神を尽くして愛している特異な物事や人物に対する自分の関係にまで結びつけようとする誘惑は、むしろ退けようと努めるべきなのだ。この二つが偶然一致する人びとも中にはいる…

所有欲と愛

「すべて愛と呼ばれるもの。ー所有欲と愛、これらの言葉のそれぞれが何と違った感じをわれわれにあたえることだろう! ーだがしかしそれらは同一の衝動なのに呼び方が二様になっているものかもしれぬ。/だがときどきはたしかに地上にも次のような愛の継承が…

現在

キルケゴールはいう。「反復されるものは存在していたのである、でなければ、反復されないであろう」(『反復』)。マルクス・アウレーリウスはいう。「つねに最初の知覚に留まり、自己の中から何ものをもこれに加えないようにすれば、君には何ごとも起こら…

期待、追憶、反復

「期待は追う手をすり抜けてゆくかわいい娘である。追憶は美しくはあるが今ではもうけっして用を足せない老婆である。反復はいつまでも飽きることのない愛妻である」(キルケゴール『反復』)。

反復

「反復は、反復する対象に、何の変化ももたらさないが、その反復を観照する精神には何らかの変化をもたらす」ドゥルーズ『差異と反復』。