無感動

マルクス・アウレーリウスはいう。「怒るのは男らしいことではない。柔和で礼節あることこそ一層人間らしく、同じく一層男らしいのである。そういう人間は力と筋力と雄々しい勇気を備えているが、怒ったり不満をいだいたりするものはそうではない。なぜならばその態度が不動心(アパテイア)に近づけば近づくほど、人は力に近づくのである。悲しみというものがひとつの弱さであると同様に怒りもまたしかり、すなわち双方とも傷を受けることであり降参することなのである」(『自省録』)。