『現代思想』特集フリーターとは誰かを読む
平井玄「亡霊的プロレタリア 永山則夫の子供たちへ」と宇城輝人「手の争い」で言及されているドニ・ド・ルージュモンの『失業知識人の日記』が興味深い。
失業者は「正午はいつのまにかやってきた」というひとつのことを知っているだけである。
孤独とは若さである。孤独はわたしたちに若かったときにすでに知っていたにちがいない新しいもの、追憶の味のする新しいものを教える。都会ではそれを、勤務時間中のひっきりなしの電話だの、面白くもない面会だののために忘れていたのだ。それは未知のものを待つという永久に新しいものである。