失業のメカニズム

将来が「不確実」→流動性選好>期待投資収益率→貨幣需要増える→利子率上がる→投資減る→生産減る→労働需要減る→労働供給下回る→失業→(消費減る→販売量下がる→労働需要減る→失業増加)→螺旋状に悪化

例えばトヨタ自動車が代表するように多くの資本が過去最高益を更新していても、waiting-listにいる労働者からみて労働市場が良くなってきたという実感をほとんど持てないのは、失業の原因である不況が封建遺制?の「日本型経済システム」やそこから「普通の」資本主義を目指して再構築に励んでいる個別資本によるものではないということがわかる。不況の要因は単に大多数の「国民」が将来が不安で貨幣を使わないということである。仮に「日本」資本主義を「構造改革」しても特定の個別資本が収益を上げるだけで景気は好況にはならず失業はなくならない。資本はグローバルだから労働者としても消費者としてもドメスティックである必要はない。しかし「国民」は例えば日本国憲法第二二条の【居住・移転及び職業選択の自由、外国移住及び国籍離脱の自由】にもかかわらず、ドメスティックに留まらざるをえない。失業が常態化し社会不安が高まっても、管理するテクノロジーの発展によって未然に防がれ、政策を必要としなくとも国家は安泰である。正に自由主義(夜警)国家である。