資本とは

「貨幣、生産手段、商品等の種々なる姿をとり、労働力の姿をさえとる価値の運動体*1」に他ならないが、会計についてのある教科書本を読んでいると、資本についての端的な記述があり、その資本の動きを把握するものが会計であると明快に解説している。

会社が材料を買ったり、設備を買ったり、人を雇ったりするのは
そうすることによって、商品やサービスの価値を増加させることができるからなんだ。

この、会社がお金を使うことで新しい価値を生み出していく
という過程の中で
お金が、材料や設備や労働など、いろんなものに形を変えていくよね。

その材料や設備や労働が
商品やサービスの価値を増加させるね。

価値の増えた商品やサービスが売られて
価値に見合うだけのお金を受け取ることで
会社は、増やした価値の分だけ儲けを得られるんだ。

この
お金を調達して、お金がいろんなものに価値を変えていって
商品やサービスの価値を増加させて
それが売れることによってまたお金が戻ってくる
という一連の動きを把握することが会計にほかならいんだ*2

*1:宇野弘蔵『経済原論(宇野弘蔵著作集第一巻』、岩波書店、p511

*2:天野敦之『会計のことが面白いほどわかる本 会計の基本の基本編』、中経出版、p38-39