ふたつの動作の間

労働として時計をつくっているときの動作と趣味で映画を編集しているときの動作は酷似しているが、一方においては金が払われ、他方においては払われない、かつてジャン=リュック・ゴダールの映画の中で、登場人物がそのようなことを云っていた。このふたつの動作の間にはどんな違いがあるのか? 一方は結果的に利潤を生み、賃金に擬制されるが、他方は何も生み出さない。しかし、趣味で映画を編集していて、結果として金が払われ、それが継続したらどうなるのか? それは趣味で生計を立てることになるのだから好ましいのか、それとも資本に包摂されてしまっていて苦痛でしかないのか。どちらにしても、例えばキーボードを叩くことは、労働としても趣味としても同一の動作であることは変わらない。