精神論が跋扈する

阪神タイガース鳥谷敬選手は、5打数2安打3四球とすべて出塁するも木戸克彦から元気がないと批判されている*1。果たしてこれで評論家なのだろうか? こういった精神論はありふれた有害な例である。少なくとも5回出塁しながら1度もホームに返せない後続の打者を批判するのが適当であるはずだ。それが元気を出せとは。目の前に起こっていることから眼を逸らし、抽象的な精神論に逃げ込むムードにはいやはやうんざりする。「美しい国」を始め、今この国を覆っているムードに酷似している。


同点打を許した際の鳥谷の守備に対する批判*2も同様である。VTRでみると確かに捕ることは出来たかもしれないが、鳥谷のクレバーさが飛び込む行為の邪魔をしたのだろう。「ショートとしてのセンスが問われる」としているが、何度鳥谷の好補で救われたことか。それをすべて相殺し「ショートとしてのセンスが問われる」というのはどうしたものか。「“飛ばない”鳥谷に虎党ガックリ…2安打も拙守じゃ」というが、自分は虎党だがガッカリしていない。こうした文句にガッカリする(6/24追記)。